みなさま、こんにちは!ことねオーボエ教室の高崎です。

「クロー」という言葉はご存知でしょうか?

クローはオーボエのリードの調子を見るのにとても役に立つものなので、ぜひ覚えておいてくださいね。

それではクローについて説明しましょう!

クローって何?

クローというのは、オーボエやファゴットなど、ダブルリード楽器のリードを通常よりも深くくわえた時になる、「ギャー」という音のことです。

よくオーボエの人が、リードを出して「プープー」の後に「ギャーギャー」鳴らしていませんか?あれがクローです。

鳴らせば良い、というものではなく、どんな音が鳴るのか、音程はどうなのか、をしっかりと聞き分けなければなりません。

クローの鳴らし方

先ほども書いたように、通常よりも深くくわえると鳴ります。

普段は削ってあるスクレープのところをくわえますし、むしろそこより深くならないように注意しますが、クローの時は糸のところまでくわえても良いです。

くわえる位置によっても鳴り方が変わりますので注意しましょう。

クローの見極め(聞き極め?)方

最終的には好みの話にはなってしまいますが、ここでは私の判断基準をお話ししますね。

クローが鳴るor鳴らない

まず、クロー自体が鳴るのか、鳴らないのか、です。

鳴らないリードは一般的に重い、息が入らないリードとなります。まだまだ削り足りないリードか、もしくは古くなってぺっちゃんこのリードの場合、クローが鳴らないことが多いです。

そんなリードはやはり楽器につけても、重くて鳴らしにくいか、ぺちゃんこのためふくよかな音が出せない傾向にあります。

クローが鳴りすぎる

では、クローは鳴ったとして、次に鳴りすぎる場合です。

「ギャーギャー」鳴りすぎる場合は、倍音が多すぎると言われます。倍音のお話は複雑なのでここでは省略しますね。

その場合、楽器につけた時、ふくよかな丸い音はしますが、音程が低いことが多いです。特に第2オクターブの音域は噛まないといけなくなり、バテる原因にもなります。

クローの音程が低い

この場合も、先ほどと同じく楽器につけた時に、音程が低くなる傾向にあります。

発音がしやすく、低音の発音も楽にしやすいですが、第3オクターブの音域はかなり噛まないと鳴ってくれません。

クローの音色がきつい

クロー自体「ギャーギャー」いうので、かなりうるさい音ではあるのですが、その中でもかなりきつい音色で鳴ることもあります。

そういう場合は、楽器につけても音がきつくなりやすく、あまり好まれるものではありません。

どんなクローが良いのか、チェックしていきましょう

私の場合は、クローが鳴りすぎないのが好きです。そうすると音程もとりやすく、ハリのある良い音がすると思っています。

私はクローが鳴りすぎると音程がとりにくい、と申し上げましたが、そんなリードでもうまくコントロールする方もいらっしゃいますし、最終的にはやはり好みになってしまいますね。

ご自身でどんなクローが鳴れば自分に合っているリードなのかを見極められるようにしましょう。

みなさんそれぞれでチェック項目を作ってみると良いと思います。

最初はクローの種類によって、どんな音色、吹奏感になるのかじっくり観察してみてくださいね!

ことねオーボエ教室関西
髙崎 雅紀