みなさま、こんにちは。ことねオーボエ教室関西の高崎です。

今日は寒い冬場の楽器の扱い方についてお話しします。

最近は少し暖かくなりましたが、またすぐに寒い冬がやってきます。どのようなことに注意したら良いのか、ぜひ参考にしてくださいね。

寒いと何が起こる?

気温が下がってくると、もちろん楽器も冷えてしまいます。

楽器が冷えてしまうと、呼気との温度差が大きくなってしまいます。そうするとすぐに結露が起きてしまうんですね。

そうすると、楽器の内側にすぐ水滴がついてしまい、トーンホールに水が溜まりやすくなります。そうすると、演奏中に特定の音が出なくなったり、雑音が増えてしまったりします。

また、管体の内側だけが呼気で温まることで楽器内部だけが膨張し、その結果管体の外側に割れが起きてしまうこともあります。

割れは木管楽器の天敵ですね。割れたからと言ってその楽器がもう使えない、という訳ではありませんが、割れを発見した時のショックと言ったら…

これらが起こらないように特に冬場は注意したいものです。

対策

楽器を温める

先ほど紹介した水の溜まりと割れですが、それが起こる原因は楽器と呼気の温度差です。

なので、楽器に息を入れる前に必ず手で楽器を温めるようにしましょう。

手が冷たくてなかなか温まらない!という方は首に楽器を当てるのもおすすめです(慣れないうちはゾクっとしますが(笑))

水分をこまめに取り除く

また、こまめに内側の水分を取り除くようにしましょう。水分を取り除くにはスワブ、羽根を使用しましょう。

スワブは内側の水分を吸い取り、羽根は内側の水分を散らすことで水が溜まることを防ぎます。

内側が濡れたまま寒い中放置するのはもちろん厳禁です!

冬だけではない…?

冬場に気をつけたい点について解説しましたが、実は気を付けたいのは夏場もなんです。

なぜかというと、夏場はクーラーを使用することが多いと思うのですが、このクーラーで楽器が冷えてしまうことが多いからです。

クーラーの冷風が楽器に直接当たってしまうこともあるので、冬場だけでなく夏場も油断大敵ですよ!

まとめ:練習の前に…

楽器を出したらいきなり練習!…ではなく、楽器にもウォームアップが必要なんですね。

冷たい楽器にいきなり温かい息を入れてしまうと楽器もびっくりしてしまいます。

そこで、練習までのおすすめの手順としては、

①リードを水に浸ける
②その間に楽器を組み立てる
③リードだけの練習をする
④リードの練習をしながら手で楽器を温める
⑤楽器が温まったらリードを挿して練習開始!

…のようにすると、効率良く練習を進めることができると思います。

リードだけの練習はとても大事なので、じっくり楽器を温めながらリードの練習も進めていきましょうね!

ことねオーボエ教室関西
高崎 雅紀