今ちょうど、ミュンヘン国際音楽コンクールが開催されており、今回はオーボエ部門と木管五重奏部門があります。
オーボエ部門にも着目したいところですが、今日のブログでは木管五重奏についてお話ししたいと思います。
木管五重奏とは
木管五重奏とは、一般的には、フルート、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットの5つの楽器のアンサンブルのことを言います。
曲によっては、フルート奏者がピッコロに持ち替えたり、オーボエ奏者がイングリッシュホルンに持ち替えたりすることもありますが。基本的にはこの組み合わせです。
今の吹奏楽界ではフレキシブルのアンサンブル曲がたくさんあり、木管五重奏といっても木管楽器が5つ集まる編成(例えば、フルート、クラリネット、アルトサックス、テナーサックス、バスクラリネットなど)の場合もありますね。
しかし、昔から言われてきた木管五重奏というのは、ホルンが入ったこの編成のことで、ホルンは金管楽器なのですが、編成に含まれています。
ホルンが木管五重奏に含まれているのは、むかしむかしの古典派時代、まだ木管・金管という区別がなかった頃に、ホルンがとても民衆に身近な楽器で管楽器のアンサンブルでよく使われており、この組み合わせで演奏されることが多く、それが後に”木管五重奏”と呼ばれるようになったためです。
木管五重奏の主なレパートリー
先ほども書いた通り、木管五重奏という編成は古典派時代に確立したため、その頃には多くの木管五重奏のための曲が作曲されています。
主に、フランツ・ダンツィやアントン・ライヒャなどの作曲家がたくさんの木管五重奏曲を残しており、大切なレパートリーとして多く演奏されています。
その後も、ヒンデミットやアーノルド、ニールセンなどの有名な作曲家も木管五重奏のための曲を作曲しており、私も大学生時代に室内楽の授業でたくさん勉強しました。
木管五重奏におけるオーボエ
木管五重奏というアンサンブルは、まったく別の楽器が5つ集まってアンサンブルをするので、それぞれの音色の違いがとても生きるアンサンブルです。
発音の仕方もまったく異なるため、合わせることが難しいとも言えますが、楽器を超えて豊かなハーモニーを響かせられることが木管五重奏の魅力ではないかなと思います。
オーボエはどうしても音が立ってしまいますので、クラリネットやフルートなど他の楽器とアンサンブルをするのは少し難しさを感じると思いますが、その反面、技術力アップや、音色の幅を広げるのにはもってこいのアンサンブルでもあると思います。
仲間を集めて、いざ木五!
木管五重奏のことを、もく”木五(もくご)”と略すことが多いのですが、ぜひお仲間を集めて木五にチャレンジしてほしいと思います。
木管五重奏のための曲はとても魅力的で、色彩豊かなものが多く、取り組めば取り組むほど、アンサンブル自体の楽しさもどんどんと感じていただけるのではないかと思います。
ハイドンの「ディヴェルティメント」や、先ほども紹介したダンツィの木管五重奏曲は比較的取り組みやすく、メロディーも親しみやすいので、演奏会でもおすすめです。
ミュンヘン国際音楽コンクールは2次予選からライブ配信もしていますので、ぜひぜひそちらもチェックしてみてくださいね。
ぜひ木五の魅力にハマってください!