みなさま、こんにちは!ことねオーボエ教室の高崎です。
以前、オーボエの仲間の楽器についてはご紹介いたしましたが、今回はその中でも最もよく使われるイングリッシュ・ホルンに注目したいと思います。
イングリッシュ・ホルンとは
イングリッシュ・ホルンは別名コールアングレともいい、オーボエの仲間で、オーボエよりも完全5度低い音が鳴るダブルリード楽器です。
通常、オーボエ奏者が持ち替えて演奏します。オーケストラでは2番奏者が持ち替えることがほとんどですね。
大きなオーケストラでは、イングリッシュ・ホルン担当の方もいるほど、とても大事なポジションなんです。
どんな音?
オーボエの仲間と言いましたが、音色はオーボエよりもまろやかで柔らかい音がします。
それは、ベルがオーボエに比べて丸くなっているためだと思われます。また、リードがオーボエよりも大きいことも影響しているでしょう。
活躍する曲
オーケストラでは、ドヴォルザーク作曲の交響曲第9番「新世界より」の第2楽章に有名なソロがあります。「家路」としてもよく知られるソロですね。
この曲では、イングリッシュ・ホルンはこの第2楽章でしか登場しません。それ以外はお休みです。または2番奏者が2楽章のソロだけイングリッシュ・ホルンに持ち替えて演奏することもあります。
レスピーギ作曲、交響詩「ローマの松」の第4楽章でもイングリッシュ・ホルンのソロが光ります。
その他、オーケストラではイングリッシュ・ホルンはたくさんのソロがあり、活躍する場面がとても多いんです。
ピアノとの曲
イングリッシュ・ホルンとピアノの曲はそんなに数がありませんが、有名なのはヒンデミットのイングリッシュ・ホルン・ソナタ、ドニゼッティのイングリッシュ・ホルン協奏曲、パスクッリの「ベッリーニへのオマージュ」などでしょうか。
やはりオーボエに比べると、ピアノと演奏される機会は多くはありません。ですが、まだまだ素敵な曲が眠っているかもしれません!
最後にリードのお話
イングリッシュ・ホルンのリードは、オーボエと違いコルクの部分がありません。その代わりボーカルがあります。
イングリッシュ・ホルンのリードは、オーボエよりも大きく、より滑らかに削られていることが多いです。
オーボエ奏者がイングリッシュ・ホルンを担当するとお話しましたが、2倍量のリードを作らなければいけなくなるので、少し大変?かもしれません(笑)
ですが、イングリッシュ・ホルンの音はイングリッシュ・ホルンにしか出せませんし、あの音色でしか奏でられない音楽がたくさんあります。だからオーケストラでも目立つソロが多いんですね。
ぜひご興味がある方は、イングリッシュ・ホルンにもチャレンジしてみくださいね!
ことねオーボエ教室関西
高崎 雅紀