レッスンの中で、「Low B♭など低音が鳴りにくいので調整に出そうかと…」というご相談を受けました。

吹き方が悪いのか、楽器の調子が悪いのか、リードの発音が良くないのか…理由はいろいろと考えられそうですね。

まず疑うべきは楽器

低音の場合は、まずは楽器を疑いましょう。

オーボエの場合、特に低音(Low B♭など)は楽器の調整が上手くいっていないとすぐに鳴りにくくなってしまいます。本来キーを押さえると塞がるはずのトーンホールが開いてしまってはいませんか?ほんの0.数ミリでも浮いていては音はスムーズに鳴ってくれません。

調整ネジを触ってみる

では、低音が鳴りにくいから即楽器店!…と言っても、楽器店が遠かったり、お仕事ですぐに行けなかったり、預けるのにとても日数がかかってしまったり…なんてこともありますよね。

そんな時は、調整ネジをぜひ触ってみてほしいのです。オーボエには調整ネジというものがたくさんついており、それらの締め具合で音の鳴り具合がとても変化します。

楽器を購入するとドライバーが付属してくることがほとんどですので、そのドライバーを使ってみましょう。

注意点!!

調整ネジは回せばいいというわけではもちろんありません。反対方向に回したり、まったく別のネジを回してしまうと、余計に音が鳴らなくなってしまうことも大いにありえます。

ですので、調整ネジを回す時は、絶対に回す前に元の位置を覚えておいてください!!元の位置がわかっていれば、調子が狂っても戻せば良いだけです。

また、角度を決めて動かすのも良いですね。元に戻す時にとてもわかりやすいです。

観察と経験

どの調整ネジを回すかは、楽器の観察と経験がとても大事になってきますので、楽器の調子が悪いなと思ったら楽器をよくよく見て、どの音が鳴りにくく、その音を吹く時にはどのトーンホールが関わっているのかを観察し、勇気を持って関係しそうな調整ネジを触ってみてください。

もし、余計鳴りにくくなったら調整ネジを元の位置に戻します。そして他に関係ありそうな調整ネジを回してみます。それでもダメなら楽器店に行って、専門家にお願いしましょう。

オーボエはとても複雑な構造をしていますが、少しでも楽器の調整ができると、自分で解決できることもたくさんあります。

分解まですると組み立てるのがとても大変なのですが、調整ネジだけであればすぐに元に戻せるので、ちょっと自分でもやってみたいな…という方は、ぜひチャレンジしてみてください!