梅雨入りが近づいてきていますが、だんだんと気温も上がってきましたね。いよいよ夏がやってきました。

これからの季節気をつけたいのが、気温上昇により楽器の温度が高くなってしまうこと。

例えば今ぐらいの気温でも、楽器に直射日光が当たってしまったり、熱い部屋に楽器を放置してしまったりするなど、楽器の温度が高くなってしまう条件というのは意外にもたくさんあります。

楽器ケースやケースカバーは黒が多いですし、熱を吸収しやすいのもありますね。

楽器の温度が上がると何が起こるか

楽器の温度が上がると音が鳴らなくなることがあります。

これの原因はというと、楽器のタンポに使われている接着剤は熱を与えると溶ける性質があり、温度の上昇で接着剤が溶けて、タンポが動いてしまうためです。

タンポが動くことで、トーンホールを塞げなくなり息が漏れて音が鳴らなくなったり、鳴りにくくなるんですね。

ただでさえ調整が狂いやすいオーボエですが、気温(温度)の影響を受けて調整が狂ってしまうこともあり、楽器の置き場所や保管場所にも注意が必要です。

逆に温度が下がった時

例えば冬や、今ではエアコンの効いた涼しい部屋に楽器を放置していると、楽器がキンキンに冷えてしまうこともあります。

そうすると次に気をつけないといけないのは、割れです。

割れは管体の外側より内側が膨張することによって起こります。

冷たい管体に温かい息をいきなり吹き込むことで、楽器の内側に結露が起き湿度が上がり、内側が息で温まることで膨張しようとします。

外側が乾燥しキンキンのままだと、内側の膨張に耐えきれず割れてしまいます。

割れは冬に起こりやすいと言われていますが、夏でももちろん起こりますので、気をつけてくださいね。

しかし、楽器は割れる時は割れます!

どれだけ注意を払っていても、木材の性質によって割れやすい・割れにくいというのはありますので、もし割れてしまったとしても、何がいけなかったんだろうか…と必要以上に思い悩まないでくださいね。

私は今まで使ってきた楽器、すべて割れています(小声)

気温の変化に対する楽器と身体のメンテナンスを

楽器演奏はかなり集中力や体力を使います。

気温が高いなか練習を続けると知らぬ間に脱水症状になったり、熱中症になったりすることもあります。

夏は特に自分自身の身体メンテナンスと、楽器の管理やメンテナンスを今一度見直してみてくださいね!

何はともあれ健康第一!